吉田寮写真部展に体験展示しました – VR/MRアート体験ブースの様子をご紹介
2025年4月19日(土)〜20日(日)、京都大学・吉田寮の食堂スペースにて開催された「吉田寮写真部写真展(KG+2025)」に、KG+とは別に吉田寮写真部様のご厚意でtanPebbleとして体験ブースをご提供させていただきました。
今回の展示では、VR/MR上でアートを楽しむジグソーパズル体験コンテンツ「ヘイローパズル(Halo Puzzles)」および「マインド・マインズ(Mind Mines)」を設置しました。

体験ブースで提供した内容
展示初日は「ヘイローパズル」と「マインド・マインズ」の2種類を用意していましたが、「マインド・マインズ」はやや難易度が高く感じられたため、2名の体験を経て以降は、両方の台を「ヘイローパズル」に切り替えました。
「ヘイローパズル」は円形のパズル作品で、写真やアート作品をMR空間上で組み立てていく体験です。今回は吉田寮写真部様の作品を4枚使用させていただきました。


来場者の反応から見えてきたこと
特に印象に残ったのは、ある写真家の方が「自分の作品でも使えそう」と興味を示してくださったことです。
また、一般の来場者の方からは、「認知機能が低下してきている親族に試してみたい」という声も寄せられました。
VR/MRやジグソーパズルを初めて体験するという方が多く、なかでも「ヘイローパズル」は非常に好評でした。
展示には海外からの来場者の姿も見られ、興味深く楽しんでいただけたのが印象的でした。


感想の可視化:「楽しかった × 印象に残った」シールマップ
体験後には、「楽しかった」「印象に残った」の2軸マトリクス上に赤いシールを貼ってもらい、感想を可視化する仕組みを設けました(写真参照)。
私が目の前にいたこともあり多少のバイアスはあると思いますが、34枚のシールの大半が上~右上に集まり、「楽しく、特に印象に残った」体験として受け取られていたことが可視化されました。
「ただ楽しい」だけでなく、「アート作品に対する理解や印象の強さにも影響があったのでは」と感じています。

振り返って思うことと、今後のこと
今回の写真展では、国内で最も古い歴史をもつ学生寮の一つである吉田寮に暮らす学生たちによる、日常や生活の記録が展示されていました。
歴史的・文化的価値のある空間での展示という意味でも、大変貴重な機会となりました。
体験を通じて改めて感じたのは、“鑑賞するアート”が“体験するアート”へと変化することで、アートへの理解の深まり方にも変化が生まれるということでした。
一方で、来場者の多くがVR/MRを初めて体験する方々だったことから、UIや操作性については、今後さらにユーザーフレンドリーな設計が求められると感じました。
今後も展示活動を通じて、より多くの方にこの体験をお届けしていければと思っています。
ご興味をお持ちいただけたアーティストや主催者の皆さまは、どうぞお気軽にご連絡ください。
※本記事・SNSの写真(プレイ中の様子やフィードバック)は、ご本人様および吉田寮写真部様の許可を得て掲載しています。